親の介護中に自分が倒れたら?3日間寝込んで、最初に困ったのは母の食事だった

在宅で親の介護をしていると、たまに考えることがあります。

自分が倒れたら、どうなるんだろう。

考えても答えが出ないので、たいていは考えないようにしています。私もそうでした。2年前の冬に、実際にそうなるまでは。

風邪で3日間寝込みました。入院でも、施設に預けるような話でもありません。たった3日です。それでも、家は止まりました。

「介護者が倒れたら」と検索すると、施設入居やショートステイの話が出てきます。もちろん大事なことですが、私が直面したのはもっと手前の問題でした。

今日の夜、母は何を食べるのか。

そのとき何が起きて、何に困って、結局どうすればよかったのか。3日間の記録として書いておきます。

目次

私は健康に気をつけている方だと思う

夜勤の仕事をしています。夜勤が体に良くないことは、自分でもよく分かっています。

だから食事と運動には気をつけてきました。走る習慣も続けています。

理由は自分のためだけではありません。母に風邪をうつさないためです。

同居して介護をしていると、自分が持ち込んだものがそのまま母にいきます。外で働いている以上、避けきれない部分はある。せめて自分の体調管理でできることはやっておこう、と思ってやってきました。

それでも、防げないときがあります。

朝、喉に違和感を覚えた

風邪をひいたかもしれない、と気づく瞬間はいつも決まっています。朝起きたときの、喉の違和感です。

たいていはそれだけで済みます。数日すると消えている。

でも、まれに熱が出る。

そのときは3日後の夕方に来ました。

熱が出た瞬間に思ったのは、「やっちゃった」でした。

自分の体調のことではありません。母にうつらないといいけど、それだけでした。

その日の夜勤を、なんとか乗り切った

熱があるまま出勤しました。今から思えば良い判断ではありません。ただ、そのときはそうするしかありませんでした。

なんとか勤務を終えて帰宅。買い物に行く体力は残っておらず
帰宅後ベットに直行そのまま眠った。

夜に目が覚め、母の食事はもちろん、自分の食事も用意できそうにない。

その日は二人で、レトルトカレーを食べました。

翌日、仕事を休んだ

熱が引かず、仕事を休み昼まで寝ていました。
目が覚めた瞬間に頭に浮かんだのは、自分の体のことではありませんでした。

母の飯、どうしよう。

昼はまだいい。問題はその先です。今日の夜。そして明日の夜。

食べるものが家にない。

体を引きずってスーパーへ行った

熱があるまま出かけるべきではありません。分かっています。

でも、行かなければ食べるものがないんです。他に方法がありません。

買ったのは、冷凍食品と惣菜です。

母が一人でも食べられるものを選びました。冷凍うどん、冷凍グラタン、エビドリア。レンジで温めるだけで食べられるものです。

これで数日はしのげる。そう思いました。

ただ、レジに並びながら気になっていたことがあります。

腹には溜まる。でも、栄養面はどうなんだろう。

グラタンとドリアが続く食卓が、高齢の母にとっていいはずがありません。分かってはいましたが、そのときの私に他の選択肢はありませんでした。

このあと栄養面も考え、宅配の冷凍弁当を調べ始めました。実際に取り寄せて試した記事はこちら

3日目、温めるだけの食事が続いた

熱は少し下がりましたが、まだ動くのはつらい状態でした。

昼は冷凍うどん。夜は買ってきたグラタンを温めて出しました。母は残さず食べてくれました。

ただ、皿を下げながら思いました。昨日から、温めるだけのものしか出していない。

数日なら問題ないはずです。でも、これがもっと続いたらどうなるんだろう。そのときは、考えないようにしました。

一番心配だったのは、食事ではなかった

正直に言うと、この3日間で一番気にしていたのは、栄養でも自分の熱でもありません。

うつしてしまわないか、それだけでした。

同じ家にいる以上、完全に離れることはできません。食事は運ばなければならない。声もかけなければならない。マスクをして、手を洗って、できることはやりました。

そんな私に、母はこう言いました。

「だいじょうぶ?」

それしか言えなかったのだと思います。自分ではどうすることもできないから、心配することしかできない。そういう気持ちが伝わってきました。

介護している側だけが大変なのではありません。されている側も、何もできないことを知っている

それでも、うつしてしまった

数日後、母に症状が出ました。

助かったのは、熱がほとんど出なかったことです。だるさと咳で済みました。

食事と運動に気をつけて、うつさないように気を張って、それでも防げなかった。気をつけていれば防げるというものではないのだと、そのとき分かりました。

3日間で分かった、必要だった備え

熱が下がって、生活が戻ってから考えました。

今回は3日でしたが、もっと長かったら、どうなっていたか。もっと重かったら、スーパーにも行けなかったはずです。

そして気づきました。困ったのは、介護そのものではありません。

食べるものが家になかったことです。

だから、こう思うようになりました。

何かあったときのために、母が自分で用意して食べられるものを、3日分は家に置いておいたほうがいい。

3日という数字に根拠があるわけではありません。

あとで知ったのですが、災害用の備蓄も最低3日分が目安とされています。ライフラインが止まってから復旧までの想定期間だそうです。

介護をしている家では、止まるライフラインが自分自身なのだと思います。私が3日寝込んだから、3日です。ただ、経験した身としては、この3日を越えられるかどうかが分かれ目だと感じています。

条件はこうなります。

  • 母が一人でも用意できること(レンジで温めるだけ)
  • 日持ちすること(冷蔵では足りない。冷凍庫に置けるもの)
  • 栄養が偏らないこと(ここが、あのときの冷凍グラタンでは足りなかった部分)

3つ目が一番難しい。スーパーの冷凍食品は、1つ目と2つ目は満たしますが、3つ目が抜けます。あのとき私がレジで感じた不安は、そこでした。

このあと、自治体の配食サービスについて調べました。
配色サービスは、同居・昼食のみ・手渡しの3つの壁で断念しました。その記事はこちら

今、冷凍庫に何を入れておくか考えている

必要なものは、あのとき自分ですでに選んでいたのだと思います。冷凍で、レンジで温めるだけのもの。

足りなかったのは、栄養の部分だけでした。

そこを埋められるものを探して、宅配の冷凍弁当を調べ始めました。実際に取り寄せて試したので、その記録は別の記事にまとめています。

介護をしていると、自分の体調は後回しになりがちです。でも、自分が動けなくなった時点で、家の中のすべてが止まります。

倒れないようにすることも大事ですが、倒れても3日はもつようにしておく。そちらの方が現実的だと、私は思っています。

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