夜勤をしながら介護をしていると、ふとした瞬間に考えてしまうことがあります。
ちゃんとご飯食べられたかな。 体調、悪くなってないかな。 転んだり、怪我したりしていないかな。
仕事をしながら頭の片隅でずっと、母のことを考えている。同じように感じている方、いませんか?
今日は、私が夜勤中に経験した出来事と、そこから生まれた「毎晩のルーティーン」をお話しします。
エビが喉に詰まった、あの夜のこと
きっかけは、ある夜ご飯のときのことでした。
母はエビが好きで、たまにエビチリを一緒に食べていました。その日もいつものように夕食を囲んでいたんですが、母がエビを口に入れた直後、急にむせて苦しそうにしたんです。
「気管に入った?」と声をかけると、首を横に振る。身振り手振りで「喉に詰まった」と伝えてきました。
すぐに救急救命処置で学んだ背部叩打法で背中を叩いて、なんとか吐き出させることができました。
あのときの逼迫した空気は、今思い出しても恐怖を感じます。
落ち着いてから「なんで詰まったの?」と聞いたら、「噛まないで飲み込んだ」と。「なんで噛まないの?」と重ねて聞いても、「なんとなく飲み込んだ」という答えが返ってきました。特に理由はなかったようです。
私がいない夜に、同じことが起きたら
この出来事から、夜勤中の不安が一段と大きくなりました。
私がいるときでも、あんなに焦った。夜勤で家を離れているときに同じことが起きたら、助けることができない。考え出すと、キリがなくなってしまいます。
まずその日から、食事の内容を変えました。エビチリや飲み込めてしまいそうなものは、調理バサミで小さく切るようにしました。「噛まないで飲み込む」なら、最初から小さくしておけばいい。完全な解決にはならないけれど、できることからやろうと思って。
それからもうひとつ、食事中にむせたときの対処法も覚えておくといいと思います。
むせたときは顎を上に向けたくなるんですが、それは逆効果です。顎を少し下に向けて、お腹に両手を当てながら咳をする。そうするとお腹に力が入って、しっかりとした咳ができます。いざというときに焦らないよう、頭に入れておくと安心です。
夜勤のルーティーンが生まれた
食事の工夫だけでは、夜勤中の不安は消えませんでした。
そこで今は、2つのことを毎日続けています。
昼にLINEで生存確認
短い一言でいい。「元気?」のひと言に「うん」と返ってくるだけで、少し安心できます。LINEなら1分もかかりません。
夜の休憩に必ず電話をかける
これが一番大切にしていることです。3分もあれば十分で、声を直接聞くことで体調の変化を感じ取ることができます。
電話で気づいた、熱中症のサイン
夜の電話がどれだけ大切か、身をもって感じた出来事があります。
ある夜、電話したときにいつもより母の声に元気がない気がしました。「どこか変じゃない?」と聞いても「特に変わらない」と言う。でも、なんとなく引っかかって、熱を測ってもらいました。
そしたら微熱がありました。
翌日の公園リハビリをやめて、近くの内科を受診したところ、軽い熱中症が原因だという診断でした。
先生に教えてもらったのですが、高齢になると体が熱に対して反応しにくくなるそうです。本人が「大丈夫」と言っていても、実は体はダメージを受けていることがある。だから周りにいる家族が意識的に水分補給を促したり、離れているときは1時間に1回必ず飲むよう決めておくなどの工夫が必要とのことでした。
これには理由があって、高齢になると汗が出にくくなるんです。汗は体温を下げるために出るものですが、その機能が衰えると、熱が体の中にどんどん溜まっていく。本人が「暑くない」と言っていても、体は限界に近づいていることがある。
それを知ってから、母には「1時間に一度、2口でいいから必ず飲んでね」と伝えるようにしました。また5月ごろからは冷蔵庫にOS-1を常備しています。「熱くて気分が悪くなったら、躊躇せずに飲んで」と繰り返し伝えています。
あのとき電話で「なんか変だな」と感じて、もう一歩踏み込んで確認していなければ、軽くでは済まなかったかもしれない。そう思うと、夜の電話をやめられなくなりました。
休憩時間に家族のことを考えるのは、仕方ない
正直、休憩中はちゃんと休みたいです。
でも、LINEで1分、電話で3分。それだけで、残りの夜勤を少し落ち着いた気持ちで乗り越えられるなら、やらない理由がない。
夜勤をしながら介護をしている方にとって、仕事中に家族のことが頭をよぎるのは避けられないことだと思います。不安をゼロにすることはできない。でも、「確認した」という事実が、少し気持ちを楽にしてくれます。
考え出すとキリがないのは、みんな同じだと思います。完璧にはできなくていい。自分にできる範囲で、できることを続ける。それだけで十分だと、私は思うようにしています。
誤嚥の対処法を覚えておくこと、こまめな水分補給を習慣にすること、声を聞いて異変に気づくこと。どれも大げさなことじゃない。でも、その積み重ねが母を守ることに繋がっていると信じています。
今日も母が健康で無事故でいられるようにと思いながら、毎日出勤しています。

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