パーキンソン病で夜3回トイレに起きていた母が、薬で1回に減った話

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パーキンソン病と頻尿の悩み

もともと夜中にトイレで目が覚めることがあった母。パーキンソン病になってからは、その症状がさらにひどくなってしまいました。ひどい日には1時間に1回トイレへ行かなければならず、夜も平均3回、ひどいときには5回も目が覚めてしまう日々が続きました。

朝になっても顔はすっきりせず、いつも眠そうにしている母を見て、胸が痛くなりました。

お母さん(不安)
お母さん
病気だから仕方ないのかな
お母さん(不安)
お母さん
夜ぐっすり眠ることはもうできないのかな

その言葉がずっと頭に残っていました。睡眠は体の回復にとってとても大切なものです。それが十分にとれない毎日というのは、体だけでなく気持ちの面でも、じわじわと消耗させていくものです。介護をしている側としても、毎朝そんな顔を見るのは辛いものがありました。

外出先でも常にトイレのことが頭に

頻尿の悩みは、夜だけにとどまりませんでした。日中の外出先でも、トイレのことが常に頭から離れない状態が続いていました。

特に大変だったのが通院です。神経内科などの診察は待ち時間が長く、受付から診察、会計、薬の受け取りまで2時間近くかかることもあります。その間に「トイレに行きたい」となることが何度もあり、そのたびに付き添ってトイレまで移動しなければなりません。

さらに、パーキンソン病の方にとって一般のトイレは他の利用者との接触や転倒のリスクがあるため、基本的には多目的トイレを使うことになります。ところが多目的トイレは数が少なく、場所も遠いことが多いので、移動だけでもひと苦労です。診察前にトイレ、薬を待つ間にまたトイレ、と繰り返すうちに、病院にいるだけでヘトヘトになってしまうこともありました。

また、母はドライブがとても好きなのですが、頻尿のせいで遠出がなかなかできなくなっていました。「1時間以内に終わらせないといけない」という制約があると、行ける場所もぐっと限られてしまいます。「トイレ問題さえ解決できれば、もっといろんなところに連れて行ってあげられるのに」と思いながらも、なかなか実現できずにいました。

お母さん(不安)
お母さん
急に尿意が来るのが怖い
お母さん(不安)
お母さん
遠出する勇気がでない

好きなことを楽しめなくなっていくのは、本人にとっても、見ている家族にとっても、やはり寂しいことです。

神経内科の先生への相談が転機に

「このままではいけない」と思い、神経内科の先生にトイレの悩みを正直に相談してみました。すると先生は話をしっかり聞いてくださり、頻尿に対応した薬を処方してくれました。それがべオーバ50mgです。

過活動膀胱の治療に使われるこの薬。正直なところ、半信半疑な気持ちもありました。でもとにかく試してみようと、毎日欠かさず飲み続けました。

1週間で変化が現れた

薬を飲み始めてから約1週間が経ったころのことです。いつもと違う病院に行ったとき、診察が終わるころになっても「トイレに行きたい」という言葉が出てこないのです。

いつもなら必ず言うはずなのに、と不思議に思い、こちらから声をかけてみました。

筆者
筆者
トイレ大丈夫?
お母さん
お母さん
大丈夫。

「もしかして……効いているのかな?」と心の中でそっとつぶやきました。帰りの車の中で、思い切って聞いてみました。

筆者
筆者
最近、トイレに行く回数、減った?
お母さん
お母さん
減った。
筆者
筆者
夜、トイレで起きる回数は?
お母さん
お母さん
明け方に1回だけしか起きなくなった。
筆者
筆者
すごいじゃん!めっちゃ効いてるじゃん!寝れるようになってよかったね!
お母さん
お母さん
うん、よかった。

以前は3回から5回起きていたのが、たった1回になったというのです。その言葉がとても嬉しくて、帰り道ずっと顔がほころんでいました

薬を飲んで変わったこと

べオーバを飲み始めてから、生活のいろいろな場面で変化が現れました。

まず、夜のトイレの回数が激減しました。これまで3回から5回起きていたのが、明け方に1回だけになりました。夜中に何度も起きることがなくなったことで、以前よりも深い眠りがとれるようになり、朝の顔つきが明らかに違ってきました。

また、夜中に急に起き上がってトイレへ向かうのは、パーキンソン病の方にとって転倒のリスクが高い行動でもあります。起き抜けは運動機能がまだ十分に働いていないため、バランスを崩しやすいのです。回数が減ったことで、そういったリスクも少なくなりました。

病院での過ごし方も変わりました。長い待ち時間の間も、以前ほど頻繁にトイレへ行く必要がなくなり、付き添う側もずいぶん楽になりました。

そして何より嬉しかったのが、ドライブの話です。薬を飲み始めてからは、以前より少し長い距離のドライブができるようになってきました。「遠出する勇気がでない」と言っていた母が、少しずつ行動範囲を広げられるようになってきたことは、家族としてとても嬉しいことです。

困っていることは、遠慮せず先生に話してみて

頻尿は、「年だから仕方ない」「病気だから当然」と諦めてしまいがちな症状のひとつです。でも今回の経験を通じて、ちゃんと相談すれば改善できることがあると実感しました。

もし頻尿でお困りの方がいれば、ぜひかかりつけの先生に一度相談してみてください。特にパーキンソン病など神経系の病気を抱えている場合、頻尿は病気の症状のひとつとして現れることもあり、適切な薬で対応できるケースがあります。

小さな悩みでも、口に出してみることで道が開けることがあります。母が夜ぐっすり眠れるようになった姿を見て、相談してよかったと心から思いました。同じように悩んでいる方や、そのご家族の方に、少しでも参考になれば嬉しいです。

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