「暑くないよ、我慢して」が命取りになる|夏の介護で絶対に知っておきたいエアコンと水分補給の話

夏の介護で一番怖いのは熱中症です。でも私は長い間、その怖さに気づいていませんでした。

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お年寄りが「暑い」と感じる理由は、あなたと違う

人は汗をかくことで体温を下げています。

ところが高齢になると、汗をかく量が激減します。体から熱が逃げにくくなるため、同じ室温でも若い人より体にずっと多くの熱がこもる。それが高齢者が熱中症になりやすい最大の理由です。

つまり、あなたが「別に暑くないな」と感じていても、お母さんやお父さんの体の中では、すでに危険なことが起きているかもしれない。

私がこれを理解するのに、ずいぶん時間がかかりました。

「電気代も高いし、このくらい我慢して」

介護が始まったばかりの頃、私は節約に必死でした。

仕事を続けられるか、収入が減るか、転職しなければいけないか。先のことを考えれば考えるほど不安になって、とにかく出費を抑えようとしていました。

だから暑くなる季節も、できるだけ扇風機で過ごし、エアコンをつけても28℃設定。母が「暑いよ」「温度下げていい?」と言うたびに、決まってこう返していました。

「ダメ」「全然暑くないよ」「このくらい我慢できないとどうしようもないよ」

ある日、また同じように訴える母に、また同じように返したとき。それまでずっと黙って従っていた母が、はっきりと言い放ちました。

「もう自分で電気代払うから好きにさせてほしい」 「何を言っても反対されるのが辛い」 「だからもう何も言わないで」

私はそのとき、正直腹が立っていました。こっちがどれだけ節約して先のことを考えているか、何もわかってくれないと。

でも本当は、わかっていなかったのは私のほうでした。

エアコンの部屋に30分いても、手が熱いままだった

それから数日後のことです。

公園でリハビリをして帰宅した母に、アイスを手渡しました。エアコンの効いた部屋に入って30分以上経っていたのに、母の手を触ると、熱がまったく引いていない。しっかり握ると、じわっと伝わってくる熱さ。

そのとき初めて実感しました。

あ、本当に暑かったんだ。

私が暑く感じていなくても、体温調整がしにくい母の体には、ずっと熱がこもったままだったんです。「暑い」と言うたびに「我慢して」と返し続けていたことが、申し訳なくて。

それからは、母が暑いと言ったら積極的にエアコンを使うようにしています。電気代より、母の体のほうが大事です。当たり前のことに、気づくのが遅すぎました。

水分補給は「本人任せ」にしてはいけない

夏の介護でもう一つ絶対に知っておいてほしいのが、水分補給の話です。

高齢者は喉の渇きを感じにくいという特徴があります。脱水が進んでいても、自分では気づかない。だから「喉が渇いたら飲んでね」では遅いんです。

私がいまやっていること。

  • 一緒にいるときは1時間に1回、水分を口に含んでもらう
  • 手を握って体の熱を確認する
  • 唇の乾き具合を目で見てチェックする

特に外出やリハビリのあとは要注意です。本人は「大丈夫」と言っていても、体はかなり消耗していることがあります。

OS-1のゼリーを冷蔵庫に常備するようになった理由

ある夏のこと。公園でリハビリをして帰宅した母が、ぐったりして「息苦しい」と訴えてきました。

室内を涼しくして、スポーツドリンクを飲ませても、一向に回復しない。病院に連れて行くべきか迷っていたとき、冷蔵庫に入れてあったOS-1を飲んでもらいました。

1時間ほどで、症状が落ち着いてきました。

OS-1が「吸収が早い」と言われる理由は、水分が血中に取り込まれるスピードが速いからです。熱中症の対処でいちばん大切なのは、失われた水分と電解質を素早く血液中に届けること。スポーツドリンクではなくOS-1を選ぶのは、そのためです。

ひとつ困ったことがありました。母は握力がかなり弱く、ペットボトルのキャップを一人で開けられません。

そこで今はゼリータイプのOS-1を冷蔵庫に入れています。ハサミか包丁で切れば一人でも飲める。万が一私が不在のときでも、母が自分で対処できるようにしておくためです。

毎年夏、少しでも気分が悪い・熱中症の気配があると感じたら、躊躇わずOS-1を飲む。それが我が家のルールになっています。

ボウルの様な物に入れて、ハサミや包丁で袋を破り飲む様に練習しました。

我が家で使っているのはこちらです。

まとめ|「暑い」という訴えを、軽く見ないでください

  • 高齢者は汗をかきにくく、体に熱がこもりやすい
  • 「自分が暑くない」は関係ない。本人の感覚を信じること
  • 水分補給は1時間に1回、介護する側が声をかける
  • OS-1(特にゼリータイプ)を冷蔵庫に常備しておく → Amazonで見る

あの日、母が怒って言い放った言葉は、今でも忘れません。「暑い」という当たり前の訴えを、ずっと無視し続けていた。

夏の介護で怖いのは、熱中症そのものだけじゃなく、本人の声を聞かない介護者の思い込みだと、私は身をもって学びました。

同じ思いをしてほしくないから、書きました。

夏の介護で気をつけたいポイントを3つにまとめた記事もあります。

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この記事は在宅介護の体験をもとに書いています。症状が重い場合は必ず医療機関に相談してください。

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