パーキンソン病の介護をしていて、夏になると親の体調が急に悪くなる。そんな経験はありませんか。
毎年5月になると、母がぐったりします。
脱力感と吐き気。午前中から15時頃まで続いて、夕方になるとスッと消える。最初の年は何が原因なのかわからず、「自律神経が乱れているのかな」と思っていました。
神経内科の先生に話しても「パーキンソン病は自律神経が乱れやすいから、日光を浴びることが大切」と言われるだけ。でも公園に連れて行っても、吐き気で歩けない。何度かチャレンジしましたが、母があまりに辛そうで、その年はリハビリの方法を変えざるを得ませんでした。
10月になって気温が下がると、嘘のように症状が消えました。
翌年の5月、また同じ症状が始まりました。「今年もこれが続くのかな」と母がこぼした言葉が、今でも忘れられません。
原因は「薬の濃度」だった
この年、もう一度先生に全部話しました。そのとき聞かれたのが、「毎日どのくらい水分を摂っていますか?」という質問でした。
測ったことはなかったけれど、だいたいで計算してみると、1日500mlくらい。食事のときに100ml、合間に200mlほど。先生に伝えると、即座に「少なすぎます」と言われました。
そこで初めて知ったのですが、パーキンソン病の薬は、体内の水分が少ないと薬の濃度が上がり、副作用が強く出てしまうことがあるそうです。脱力感や吐き気、まさに母の症状でした。
最初の年に「自律神経の乱れ」と診断されたのも、私が症状を正確に伝えられていなかったせいかもしれません。「なんとなく夏に体調が悪い」ではなく、「毎日何時から何時まで、こういう症状が出る」と具体的に伝えることの大切さを、このとき学びました。
麦茶を冷蔵庫に常備するようになった
先生からのアドバイスはシンプルでした。
- 1日1リットルは水分を摂ること
- 水じゃ飽きるから麦茶がおすすめ
- スポーツドリンクは糖分が気になるから日常使いには向かない
麦茶はミネラルも補給できて、胃にも優しく、ノンカフェイン。高齢者の日常的な水分補給には理にかなっています。
それからは冷蔵庫に麦茶を常備して、1時間に1回は必ず一口飲んでもらうようにしました。いきなりたくさん飲むのは難しいので、少量をこまめに、が基本です。
1ヶ月後、母が外に出られるようになった
すぐには変わりませんでした。
でも1ヶ月ほど経った7月、以前のように動けなくなるほどの症状が出なくなってきました。「前より少し楽になった」「気持ち悪くて動く気になれなかったけど、今はそれよりマシ」と母が言ったとき、正直ほっとしました。
今は暑い時期でも、公園へのリハビリにちゃんと行けています。
水分補給以外にも、夏の介護で気をつけたいことをまとめた記事があります。

まとめ|夏の水分補給は「薬のため」でもある
- パーキンソン病の薬は、水分が少ないと濃度が上がり副作用が強くなることがある
- 高齢者は喉の渇きを感じにくく、気づかないうちに水分不足になりやすい
- 水分補給は1時間に1回、介護する側が声をかける
- 麦茶は飽きにくく、ミネラル補給もできるので日常使いにおすすめ
- 病院の先生には症状を具体的に伝えることが大切
「ただの夏バテかな」と思っていたことに、ちゃんと原因があった。そしてそれは、対処できることでした。同じように悩んでいる方に、少しでも参考になれば嬉しいです。

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